2008年11月27日(木)

美味しいいただきものは、こっそりひとりで食べちゃいました。
今日のこっそりは、粉花さんという浅草にあるパン屋さんのモノですよ。ナイショですけど。

2008年11月26日(水)

二年住んだ村から、最近では多少南下して都に近づいたため、 村ではすてきなホシイモ以外にはなんの文化もなかったのが、市では本日役所にて敬愛する ジョン・ケージ氏のコンサートのチラシを見つけた。変態音楽家アルディッティ・カルテットとダンサー白井剛のコラボ、こんなのよく本県でやるなとおもって駆けつけ。公演は衝撃的にすばらしいもので、ものすごいイメージが、地方のホールに出現、それはけっこうかっこいい事態でした。

2008年11月25日(火)

朝、ふと三島由紀夫のことを考えていた。いちばん好きな作品はなんだろうとか、魅力はなにかなぁとか。 もちろん金閣寺 も好きだけれど、あぁいうイメージとずいぶんとかけ離れた軽妙なレター教室なんかが最高に面白い。 そんな日の昼、何気なくテレビをつけたら、みのもんたが今日は三島由紀夫の命日だと紹介していてビックリ! つながった感がちょっと嬉しい。 ひさしぶりにレター教室を読んでみると、 自分の普段使っている日本語がクズのように思ってしまうほど 登場人物5人の言い回しに憧れるし、 素晴らしくテンポ良く、ニンゲンというものを表していて、どの頁を開いても愉快。

残念ながら私は大した虫ではないので、本を読む・読まない に波があるのだけれど、いい波がやってきたようです。

2008年11月24日(月)

ベルリン時代の友人から、ベルリンフィルのチャリティーコンサートに、 チケットあるから来いというかなり突然の、2年半ぶりの、小粋なお誘い。 挨拶もそこそこに、タイトな三重奏に集中してから、小雨降る柏市、 ホワイト餃子の小汚いテーブルをはさんで5時からビール、河岸を変えて焼酎、 という変態的なルートをじっくり楽しむ。会話や行動に、当時の厳寒の中の特殊な熱気をおもいだす。 これから、環境の力だけでなく、新しいメンバーで、独特の空気をそれぞれにつくってゆけるのか、たのしみです。

2008年11月23日(日)

九十九里へオトナ7人で1泊2日の小旅行。
カラダを動かし、アタマを働かせ、美味しい料理に舌鼓をうった旅の最後は、磯辺行久美術館へ。 里中にぽつんとある小さな美術館は、民家横の倉庫を改装したような場所。 靴を脱ぎスリッパを履いてお邪魔するスタイルと、案内してくれた小柄なおばあちゃんのお人柄とが相まって、 おだかやで寛容な空気が漂います。 とりどりの作品は50〜60年代に制作されたもの。展示数は決して多い訳でないのに、大変充実した内容でした。 当たり前だけど、それだけ質の高い作品と展示方法だったのです。訪れた皆それぞれに響きます。
どこにでもいそうなおばあちゃんが60年代当時を熱く語ってくださる様子に、美術のありかたや広がりかたを 考えさせられ、俄然やる気が出てきました。

2008年11月20日(木)

自分と違う職業の人に専門的な話を聞くと、ワクワクします。
今日はお世話になっている車屋さんに、オークションで車を競り落としてもらいました。 そのオークションの話が面白いのです。
全国から業者さんが集まる会場には10台ものモニタが並び、それぞれのモニタで同時に競りが行われているそうです。 車好きではないものの、さぞかし張り詰めた空気なんだろうとか、プロたちが活気ある仕事をしているのだろうとか、想像するだけで興奮! ちなみに車1台の競りは、約8秒で終わるそうで。一瞬で数十万円が取引されているんだから、そら恐ろしい世界だわ。 しかも1日で1万5千台ほどが競りに掛けられているだなんて、驚愕です。
そして・・そのうちの1台が我が家にやってくるのです!うきゃ〜これで花が大量に積める!!

2008年11月16日(日)

最終日、いろいろなかたがたとお話できた。ほんとうにありがたいことです。 そうしているうちに外が暗くなる、カフェに明かりが浮かび、夜の空間ができる。 大きなスピーカから小さい音でトボ持参のAutechreがササクラさん持参のmama!milkにつながる。とても心地よいのこり時間です。

数十年前の楚々とした池坊の花にトボの花を重ね合わせてくれたご婦人がいた。龍生派の超地味な古典生花の写真を「スゴクイイデス」とすごくでかいブラジル人がみせてくれた。地味花好みはまだ世界中に結構いる。今回も、またトボの一つ覚えの花だったけど、 器と場にあわせる花が一番よいんだと思うのでこうなります。 トボの花は、派手でも地味でもなく、別にそこに「トボ」がいなくてもよい。場があって、器があり、器に花が入って、 そういう空気の協調を、 どこかしらか感じてくれる方たちがいて、そんな他力な花がトボの好きな花に近いことかもしれない。

最後のお客様を見送り、あっという間に片付けられたカフェに、何かが残っているように感じて、 ぼぅっとする帰路は深い霧。左手に筑波山、雲間の月のぼんやり光るなかを、ゆるゆる進む車、 夜のような出来事と月のような形象の片鱗、下館の神様に感謝です。

2008年11月15日(土)

仕事柄というのもあるのだけど、インターネットがこれだけ普及して、 実際に会ったことがないけれどもメールのやりとりすることが時々あります。
今日ビックリしたのは、 その“会ったことがない”方に、「夜のような出来事と〜」をきっかけにお会いできたこと。イベント2日目に芳名帳で彼女の名前を発見し、あわててメールをしてみたら、 小さなゲストとともに、もう一度わざわざお越しいただけて、大感激。 場に生けるからこそ、たくさんの出会いと喜びがあるものですね。明日は最終日・・・。どんなご縁があるでしょうか。

2008年11月11日(火)

太陽と月の珈琲で「夜のような出来事と月のような形象」展示準備。トボは、一期一会、ぎりぎりの生け花である。

花や枝は、地元や関連する場所できらせてもらうことにしていた。 メインの花など、見知らぬおばあちゃんの庭に咲いているのに目をつけていたのだ。 もらえなかったら花がまったく出来ないのだから、本当にぎりぎりである。

道々で、初めて会うお父さんや、お母さんや、おばあちゃんに、花をくださいという不審な二人にも寛大に、 花だけでなくみやげにミカンまでもくださった。

花は須知さんの新作「誕生の器」に、ドンと生ける。さまざまなつながりを背景に、よい"場の花"が出来そうだ。 皆それぞれの仕事を終えて、これから始まる「夜のような出来事と月のような形象」を感じていました。

「夜のような出来事と月のような形象」 花器  須知 大 × いけばなユニット トボ

2008年11月8日(土)

トボを結成してまだ1年ほどですが、たくさんの作家さんやオーナーさんに出会い、楽しくお付き合いをさせていただいています。 今日はしもだてアートフェスタにて、ワイワイ。 感動的な作品を産み出す彼らが、トボの花やデザインを気に入ってくださり、 また輪が広がっていくことがとてもありがたく、精進せねばと改めて気が引き締まります。

下館帰りに立ち寄った筑波山では、寒桜がささやかに満開。花に吸い寄せられるように山道をえっちらおっちら登ると、 今まで知らなかった窯場を発見。そこでまた新たな出会い。筑波周辺の歴史を聞たり、山の麓で開かれている秋祭りに案内して もらったり、こういうご縁を大切にしていきたいなぁと思いながら情緒溢れる神郡の夜道を歩くのでした。

2008年11月5日(水)

うつわ処「千想」さんには、時々花がいけられていて、龍生派のブラジル人が生けているとのこと、ながい事興味をもっていたのが、先日お店で偶然にかれにあうことができた。日本人より日本人なキュートンさんとご主人さんとで御茶をのみ日本のよさについてずいぶん話した。ここでは金のない学生のときから、うるしはいいけど金がなくて買えませんねー、なんていいながら、こんな風に御茶をだしていただいていて、将来買ってくれたらいいよとかいわれていたのをおもいだす。千想さんは不思議な程いつもいい空気が流れている、あり難い場です。

2008年11月3日(月)

水戸の国民文化祭ではいけばなフェスティバルという諸流派のいけばな展がやっていて、会場の平均年齢は比常に高い。しかし池坊はかなり熱くて、松一式の立華というのが出品されている。

このような場でいけばなの根源を謳う池坊がこういうハードコアなものを出してきたというのはかなり意義深く、ぐっとくるものがある。なにごともうつろいやすい日本では、花がいけられるよりまえに、常磐(ときわ)・常葉(とこは)木、すなわち常緑樹へのあこがれがあったとされる。

髪の長いおじさんがきらびやかな花をいけるとみながきゃあという昨今ではあるが、そういうバブリイな花もさすがに目的をなくしてはやがて破たんするのが世の常、まあそんなご時勢に、さすがは根のある池坊、地味にしかしがっつりとしたたてはな、良かった。

2008年11月2日(日)

コドモの頃、冬になると母が季節モノの段ボールから出してくれたのは、ネコの顔した電気あんかだった。 足の間に挟んでぬくぬくしていたので、フェルト地のネコの顔が年々ぐったりしてしまったのだけど、あれは可愛かった…。

今日、友人が結婚祝いとしてもってきてくれたのは、湯たんぽ2つと膝掛けだった。雑貨屋さんで見かけても、自分では買わなかったものなので、とてもうれしい。 ネコもどこにいったかわからないし。

それにしても、電気も使わない湯たんぽは便利なものですね。その存在を知っていたけれど使ったことがなかったので、 この機会に改めていいモノだと知りました。 温い湯たんぽを膝に置いて、その上に膝掛けをするという技も友人から伝授してもらったので、ぬくぬくうとうと夢のようです。

2008年11月1日(土)

ベランダの秋明菊は、ふっくら膨らみ咲きそうなのに咲かない。1ヶ月間も。。

おかしいなと思い、ネットを調べたし、ジョイフルのお兄ちゃんにも聞いたのだけど、とんと咲かない。 あきらめムードが漂っていたベランダに、今朝はめでたく清楚な花一輪。どんよりムードも一転!

今まで無数のBlogで紹介される花たちを見ても、「きれいね」。と思う意外に 大した感情も湧かなかったし、必要以上に家の花の写真をUPしようと思わなかったけれど、 これだけ丹精して育ててみると、これは見せびらかさずにはいられません! 錦鯉を育てるのもカブトムシを育てるのも全く興味はないけれど、育ててみたらいとおしくみえるのかもしれません。それでもって、 日記で自慢するのでしょう。ちょっぴり大人になった気分です。