2009年11月29日(日)

佐藤陽香さんの個展に行ってきました。 ほどよい広さの明るいギャラリー「彩花」さんに、陽香さんの絵がたくさん並んで、ぽんわり澄んだ空気。 誰かが「空気清浄機が置いてあるみたいだね」って言ってました。そうそう、そんな感じ。
陽香さんのお友達が何人かいらしていて、みんなでみかんを食べながら少しオシャベリもしました。
縁側みたいでますますいい気分。

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2009年11月25日(水)

おサルが跳梁するすてきな陸の孤島の中心駅付近、今宵は「Out of place」、E.サイードの自伝タイトルを冠したコアなイベントが開かれます。大友良英さん、UFO矢部さん、山下洋輔さんの音に、アートスパイダー(?)西村記人さんのペインティング。

音のテンションは異常に高い。陸の孤島で。
      For E. W. Said
       Out of place
と殴り描いて、始まるペインティング。

しびれます。テンションさらに上がっていきます。「東洋民族ーその中に日本も中国も含めての、民族のものの見方は、いつもその物の二つに分かれぬさきに、目をつけるのである。あるいは物の内側から見るといってよい。 二つに分かれてからは、主客の対立がある。分かれぬさきには、無分別があり、非対立がある。」−鈴木大拙、のような気分をごうごうと体感します。無分別エネルギーは瞬く間に通り過ぎて、ステージに絵が三枚残る。アンコールなし、照明も落ちる。

数年前にベルリンのやはりど田舎に住んでいたとき、極寒の冬の夜、やはり大友さんの演奏に元気をもらいました。CDにサインをいれていただきました。

テンポラリーな住人が多いこのあたりでOut of placeとは、粋でした。 最近は深い印象を与えてくれる出会いがあってよいことです。

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2009年11月24日(火)

家の横に猿が出た!!!!!  緑の多い街に住んではいるけど、いくらなんでも野生の猿がいるとは聞いたことない!カラスたちもクァークァー大騒ぎ。 夢か現か幻か・・・。見てない人は信じてくれない。 しばらく悩んで、市役所に電話したら、「朝、○○から逃げたって聞いてます」といわれた。
あー良かった。わたし、頭おかしくなったのかと思った。 いるはずのないモノがいるっていうのは恐ろしいものですねー。

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2009年11月16日(月)

京都では、寺社仏閣趣味や仏像趣味は流行の歴女や仏像ガールにお任せ、庭ボーイとして活動して、最高の枯山水を教えてもらいました。西賀茂のえらく辺鄙なところにある正伝寺は、震えるほどすごい出会いでした。方丈は小堀遠州の作(いわれ)で、竜安寺の石がサツキにかわってファンタジーがはいった感じ、それが遠く比叡山を借景としている、なんだこのでかい世界観。建物の天井はいわゆる血天井、手足型の血痕が点々として、本堂内の書には「色即是空」と、全体がとんでもなく観念的で、そこらへんのオサレ枯山水とは別格の、デザインと思想がファンタジックに自然へとぶちぬけていく場、なんかすげー、かっこいー、と、中学生のような感想しか口に出てきません。

やっぱ枯山水は江戸の金と余裕でも背景にないとなんか暗いし、それより南北朝とかの庭がいっちゃんいい、でもそれって生け花的じゃないけど、などと、前日夜に、南禅寺でぬけぬけと言い合っていたのが、一転、この場との出会いで、ものごとを本当につきつめていくと、大変な世界が現れてくる、ということをまざまざと教えていただいた感じ、これからの仕事にとてもよいアイデアをいただきました。「場」にはそうとう、なんかある。

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正伝寺 枯山水

2009年11月15日(日)

京都にいきました。昨今、めずらしく、自分に集中をしたいと思っているのに、色は空で、空が色だと、頭でわかっていても、すぐに人がどうしただの、俗っぽいことがらにすぐとらわれて、しまわれなければいけないのが職業柄かこのご時勢か、しかし花伝書にも「稽古は強かれ、情識はなかれ」というように、相対化するばかりがよいことではございません。本当にただ稽古あるのみです。

京都、六角堂では、池坊の七夕会がおこなわれております。そこにわれわれの師匠が花をいけるというので、拝見しにいきました。「真」の花器に、「真」の形にいけられた木瓜には静かな気合がすさまじくみなぎっており、それは日本のいけばなの中心の、「真」の場によくあっていました。そういうまっとうな花はほんとうにめずらしく、とても多くのこと教わった気がしました。

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2009年11月5日(木)

仕事の合間に近くの植物園にふらり。 ぼーっ。

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森

2009年11月3日(火)

はっきり言って、マイケル・ジャクソンに大した興味を持っていませんでした。失礼なことに、訃報も「ふーん・・そうなの」といった反応。 でも、ちょっと前に"This is it" のVTRを観て、コレは絶対みなきゃ!!!!!とめちゃくちゃ思ったのです。

それで今日レイトショーで観たんだけど、そりゃぁーーもぅすごい。ファンでもないのに何度泣きそうになったことか。 1千円そこそこであんな世界を味わえるなんて安すぎる!もう1回観たい映画ってそうそうないけど、アレはまた大きなスクリーンで観たいっ。  鋭さ、でも溢れる愛、孤独、でもやっぱり愛、その中には世界を変える力がある気がする。   ドヴォルザーク "新世界より(遠き山に日は落ちて)"が流れる映画館から外に出て、見上げた空にはおっきな満月。なんでしょう。この偶然の演出は。
彼は魔法使いなんじゃないかって思いました。相方は「人間じゃない。きっと神だ」と言ってます。 彼がこの世界から去った後に、魅力を知った自分がちょっと恥ずかしいです。 「MJは死んでない。まだ生きている」って隣で言い張っている人がいます。

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夕焼