2010年8月26日(木)

またもやえいごやそれにまつわるもろもろから月と花まで。

こないだタイの空港で、飛行機を乗り過ごした上、英語ができなくて大変困っている人(実際いるのですね)の救出を手伝いました。また、大量にひこうきにのってきた中国人なりきんたちは、yes/noすら話せないようなのでした。

で、感情的に、そんなもんこのご時勢英語くらい話せよと、まずはおもうのだけども、そこでちと考えると、英語など、yesもいえないような国がやはり数の力で圧勝するのがこのご時勢、ならば、やれ英語公用語だ、グロオバリズムだとかいって、律儀に英語をしゃべってそんな単純な競争にはくちのように飛び込むことは、なにほどえらいのでしょう。

公用語英語のアフリカの英語は、文法も時制も発音も表現も、すべてがかなり変で、それは別にいいとしても、こんなおくゆきのないぺらぺらのことばでは心中の何が伝わるの。俳諧がなければ、この世は闇よ。

セツメイとか、キョウソウとか、ニンキとか、ホショウとか、ヒョウジュンとか、コンプライアンスとか、シジリツとか、そんな簡単な世界では、物事はどんどん簡単に、わかりやすいのこりカスだけになってしまっていて、そんなシンプル・ダイエットな原理を、大学とか、研究とか、げーじつとかにまであてはめられたらかないません。

やれいちいだにいだと、しろいしゃつきたグラビア外人議員が、大きな声で、科学技術予算について鬼の首を取ったかのようコメントするのを、テレビや雑誌が、また鬼の首を取ったかのように繰り返すのだけど、やあ、そんなもん、いちいでなきゃだめかといわれたらそらもちろんいちいじゃなきゃだめなんだけれども、やあ、そんなもん、そもそもは、いちいとかにいとかのことじゃあないし。絵やちょうこくにいちいとかにいとかいって何か意味ありますか。

このご時勢に簡単に評価される近道は、グラビア議員でもわかるような成果になるのは、どこかのだれかがはやらせた流行の、人真似の、わかりやすく簡単なことがらばかり。そんなのをだれがすこしでも先にやるかという仁義なき競争を成果主義だアメリカ型だとかいいわれても、つまらんことです。そんななか、「近道して世に出てもろくなことにならん」と、NHKで朝8時ころ、若き日の水木しげる先生が、新人賞を狙ってあせっている若い漫画家さんに言い聞かせておられた。

家を出る前に、ふと本棚の、「反解釈」という天晴れなタイトルが目に留まる、スーザンソンタグも、水木先生のご発言と同じくらいのかなり早い時期に、現在流行の簡単化路線は一刀両断きりすてたんだ。

佐々倉文さんの、「月をたべる道具」は、経済性のちっともない美しい俳諧が、ものすごい魅力なのでしょう。単純であるが簡単でない。こういうものをちゃんと評価する場があるのは、うれしいものです。

物理も、花も、物事を単純にするものだけど、それは簡単なこととはぜんぜんちがう。
なんだかへんてこで、何になるかわからんとしたって、何になるかわかることに目の色変える(ジキル・ハイドを飲んだのび太の目つきで)よりは、よほどいいと思います。

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2010年8月25日(水)

佐々倉文さんから「ほぼ日作品大賞の審査結果が出ました。」とメールをもらったので、 記されていたページに飛んでいったら、なんと!「月を食べる道具」がみごと金賞受賞ではないですか! いつも地道にこつこつやってる佐々倉さんに、心の奥の奥の奥ぅぅの方から「おめでとうー T_T」と言いたい。

偶然にも今夜はまんまる満月ほっとけーき。 昼夜を問わず騒ぎまくっていた蝉たちがそろそろ夜中の大合唱を止めて、今度はコオロギやカネタタキやアオマツムシなんかが演奏会はじめてます。 佐々倉さんをお祝いしているみたいでした。ばんざーい!

● 佐々倉さんの作品 カエル  DEEP SWIMER

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2010年8月23日(月)

見えるものなら富士山はいつだって拝みたい。 ケニアから日本への帰国便は、成田着が朝の8時くらいだから、富士山の上は7時すぎかなと予想して、 6時前から張り切って窓にへばりついてました。 やっと鹿児島・・・やっと高知・・・と西から順々に眺めてようやく 登場のふじさーん! ケニアからの最後に撮った写真はこの一枚でした。

今日はそんなにっぽんいちのお山に姉が挑戦中。

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富士山 上空

2010年8月5日(木)

「嫉妬」ということをほとんど知らない、ちょっと鈍いこどもでした。 でも、めずらしく幼稚園だか小学生の時に、静かにじぇらしーを感じてしまったことを今でもよく覚えています。 それは、ある動物写真家さんが家族を連れてタンザニアに移住したということを記事を目にしたとき。 「どうして私と同い年くらいの女の子が、アフリカに住めるんだ!ずるい!」と勝手に思ったのでした。 当時わくわく動物ランドを毎週欠かさず観ていましたのでそりゃぁ羨ましいったらありません。

それからけっこう年をとっちゃいましたが、憧れのサバンナは語りつくせないほど感動的な世界でした。
乾いた青空にもくもくと白い雲、雲間から振りそそぐ光、夜空に散らばる満天の星ぼし、
360°に広がる地平線、地平線の向こうを悠然と歩くキリン、目の前に飛び込む無数のシマウマの群れ、金色の草原を歩くチーターの親子、 木陰で休むライオン、子カバを守る母カバ、バリバリと草を頬張る象の家族 ・・・etc、 あぁーーーなんて素晴らしいんだ。

空も大地もそこに住む生き物たちも、みんな永い年月同じサイクルを巡りつづけていて、 もしわたしが子どもの頃にここに来ていたとしても、きっと同じサバンナを見たんだろうなと想像して、また感無量。。
このサバンナがありつづけ、ふたたびこの地を踏みしめる日がくることを強く願っています!

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ケニア キリン

2010年8月3日(火)

こんなすてきな土産を掘り出して、もどってきました。

( y + t )

ケニア 土産